人間のルーツは「腸」にあった!

2017年12月5日 19時13分40秒 (Tue)

img_20250907-135721.png



 生物が地球上に誕生したころに遡ると、誕生したばかりの生物は1つの細胞で生きる単細胞生物でした。単細胞生物には、エサを取り入れる口のような構造として「細胞口」、エサを取り込んで消化・吸収を行う「食胞」、排出器官として「収縮胞」などがあります。つまり、単細胞生物の持つ器官には、多細胞生物の器官に通ずる働きをしているものがあるのです。
 多細胞生物は、各細胞が独立して生存するのではなく、細胞どうしが互い に密着して物質の交換や情報交換を行なうことにより、各個体が次第に役割分担をし、組織を形成するようになったといわれています。そして、この進化の過程で最初につくられた器官が心臓でも脳でもなく、腸なのです。
 多細胞生物は単細胞生物に比べてより多くのエネルギーを必要とします。そのため、生物を捕食してエネルギーを作り出す能力を獲得するために、腸がはじめに備わったのです。触手で食べ物を探し、口から食べ物を取り込み腸で消化した後、口から排泄するという、極めて簡単な機能でした。やがてこの腸が進化の過程で分化して様々な内臓に発展していきます。
 栄養素を蓄える細胞が腸から分離し肝臓になり、血中の糖分調整をするホルモン分泌をする細胞が膵臓に、食べ物を一時的に貯蔵するための腸の前部の細胞が胃に、酸素を吸収する腸の細胞から肺へと進化します。そして腸の入口にある神経の集合体が脳へと進化していきます。つまり、腸は生物の器官の中で最も原始的で、あらゆる器官の生みの親ともいえる存在なのです。