今まで効果のあった薬が効かない

2017年12月17日 11時47分02秒 (Sun)

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 病気の原因となる細菌を殺すために様々な薬が開発されていますが、細菌も生き残りのために進化していきます。
 細菌が既存の薬に対して抵抗力をもつようになり、その薬が効かなくなることを薬剤耐性といいます。このような菌は、遺伝子の変異または新しい遺伝子を獲得することによって生まれ、薬剤耐性菌といい、もとの薬が有効な菌を感受性菌といいます。
 細菌が薬剤耐性を獲得することになるきっかけは大きくわけて2つあります。1つは患者の体内などで薬にさらされることで自らが変異する場合、2つめは他の細菌から耐性遺伝子を受け取る場合です。細菌は他の菌と遺伝情報のやりとりができるため、薬剤耐性菌は耐性能力を感受性菌にコピーさせ、耐性能力をもつ仲間を増やすことができるのです。
 薬剤耐性菌にはこれまでの薬が効かないため、通常なら薬で治せる症状が悪化し、命にかかわることがあります。ただし、薬剤耐性菌の感染力や病気を起こす力は、感受性菌と同じです。健康な人には、体内に入ったり皮膚や粘膜の表面についたりするだけでは、すぐに病気にはなりません。しかし、未熟児・高齢者・入院患者などの抵抗力の衰えた人の場合、発病して腸炎や肺炎などを起こし死亡することもあるのです。そのため、病院や介護施設などでの感染が広がることが問題となります。
 大部分の細菌は、手などを介して接触感染するので、基本的には手洗いである程度の予防ができます。特にトイレを使用してトイレ内のものに触れた後は、しっかり手洗いすることが感染拡大の予防につながります。